
2026サイバーセキュリティ脅威予測のポイントについて
先日、クラウドセキュリティの大手企業が最新の調査に基づき、2026年に予想されるサイバーセキュリティの主要トレンドを発表しました。
今回はサイバーセキュリティの脅威について、3つのポイントをご紹介します。
1.AIエージェントが攻撃の新たなメインターゲットに
企業内でのAIエージェントの利用拡大に伴い、これらが機密データへのアクセス権やシステム操作権限を持つため、攻撃者にとって非常に価値のある標的になります。
従来の人間への攻撃から、エージェントを狙った攻撃へのシフトが予測されます。
具体的な攻撃事例
- プロンプトインジェクション
AIエージェントに特殊な指示(プロンプト)を与えることで、セキュリティ制御を迂回させたり、機密情報(例:APIキー、コード)を不正に抽出・暴露させたりする行為。 - メモリポイズニング
エージェントの長期記憶に、システムログなどに見せかけた悪意ある命令を保存させ、後続の正規の操作時にその命令を実行させて不正送金などを引き起こす攻撃。(例: 仮想通貨取引AIフレームワークへの攻撃) - AIを悪用したフィッシング
生成AIで精巧なフィッシングページやルアーウェア(詐欺的な誘導コンテンツ)を生成し、人間の判断を欺く手口が加速しています。
2.ランサムウェア攻撃は暗号化中心からデータ窃取と恐喝を伴う手法に移行
ランサムウェアを使用する攻撃者は、盗んだ機密情報をダークウェブで公開すると脅し、迅速な身代金支払いを強く迫ります。
このデータ窃取を伴う恐喝の試行は、前年比で大幅に増加傾向にあります。
2025年9月に大手酒造メーカーが受けたランサムウェアグループ「Qilin」による攻撃は、この新トレンドの典型です。
この攻撃により、システム障害が発生しただけでなく、約191万件の個人情報が流出または流出の可能性が生じました。
攻撃者は、窃取した情報を公開すると脅迫し、企業は生産停止に加え、大規模な情報漏洩リスクに直面しました。
この事例は、単なる業務停止だけでなく、データ漏洩による信用失墜という複合的な危機に対応する重要性を示しています。
3.フィッシングは個人の情報を悪用した詐欺へと進化。アイデンティティ自体がセキュリティの制御基盤となる
AIによる本物そっくりの偽装で人間が欺かれることを前提とし、「アイデンティティ(ID)」がセキュリティの制御基盤(コントロールプレーン)となります。
これは、アクセスを要求するユーザーやデバイス、さらにはAIエージェント自体の身元と信頼性を継続的に検証し、最小限の権限のみを与えるゼロトラストの考え方に基づきます。
IDをセキュリティ基盤とする事例
従来のVPNから、アイデンティティに基づいたアプリケーションへの直接アクセス(ゼロトラスト・ネットワーク・アクセス:ZTNA)への移行。
ユーザーがアプリケーションにアクセスする際、どこからアクセスしているか、どのデバイスを使っているか、そして普段と違う行動がないかなど、その都度IDに紐づく信頼性を評価し、継続的なリスク評価に基づいてアクセスを許可・拒否します。
これにより、認証情報が盗まれてもそのIDが「信頼できる状態」にない、例えば普段と違う地域や国、デバイス端末から使用していると判断されれば、重要システムへのアクセスが自動的にブロックされます。
まとめ
サイバーセキュリティは年末年始も休まず変化し続けます、年明けからではなく本記事をご覧になられたこの後すぐにでも対策などご計画ください。
当社は企業などの組織における情報セキュリティを管理するための枠組みであるISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)として国際的な情報セキュリティの規格であるISO27001を取得し、個人情報を含むすべてのお客様の情報を国際標準規格の定めるセキュリティの枠内で取り扱いを行っております。
キャンペーン実施に際するセキュリティについてお困りごとがございましたらぜひ、当社までご相談ください。
今回は2026サイバーセキュリティ脅威予測のポイント・新たなリスクとその対策についてご紹介いたしました。今後とも、“キャンパケ””キャンフォーム”をよろしくお願いいたします!




